私が育児で忙しい時に旦那がマッチングアプリで女の子と会ってた。

夫婦

「感謝されたことある?」──夫婦の心がすれ違った日

仕事から帰るのが遅い夫。
私はイライラしながら育児を回し、つい言葉がキツくなっていました。
「もっと家のことしてよ」──そう言った私に、夫はこう返しました。

「俺に感謝したことある?」

即座に私は言い返しました。

「私に感謝してくれたことある?」

口論は増えたけれど、まだ二人目の話もしていた。
でも、ある日、夫の様子が少し違うことに気づきました。
お風呂に入っている間、ふとスマホを覗いたら…
そこにはマッチングアプリで女性とやりとりする画面がありました。


リアルボイス

「私は悪くなかったと思いたいけど、確かに余裕はなかったし、キツい言い方ばかりしてました」
「それでも、まさか浮気なんて」
「嫌いになれない自分が、また苦しかった」

完璧じゃない夫婦。
でも、どちらかが壊れる前に、どこかで止まりたかった──
その後悔と痛みが、この出来事の核です。


心理解説① 育児ストレスが夫婦関係に与える影響

育児期は、夫婦双方が「自分こそ大変」と感じやすい時期です。

  • 妻:24時間、気が抜けない育児。自分の時間はゼロ。助けてほしい。
  • 夫:仕事で疲れて帰宅。自分なりに頑張っているのに責められる感覚。

この状態を心理学では 「認知的視野狭窄」 と呼びます。
ストレスが強くなると、人は自分の立場や苦労ばかりに目が向き、
相手の状況や気持ちを想像する余裕がなくなるのです。

結果として、
「私だってしんどいのに!」
「俺だって頑張ってるのに!」
と、お互いの努力が見えなくなります。


心理解説② 感謝されないことが生む「無力感」

夫の「感謝されたことある?」という言葉は、単なる不満ではなく、
「自分の存在価値を認めてほしい」 という深い欲求の表れです。

心理学者マズローの欲求階層説では、
人は安全や生活の安定が確保された後、
承認欲求──つまり「誰かに必要とされたい・認められたい」という気持ちが強くなります。

妻側にも同じ思いがあります。
「私こそ、誰にも感謝されてないよ」と。

ここで問題になるのは、感謝の非対称性です。
「自分ばかり我慢している」「相手はわかってくれない」という感覚は、
パートナーへの信頼を徐々に削っていきます。


心理解説③ 浮気は“逃げ”か“報復”か

多くの夫が浮気に走る理由には、

  • 家庭での自分の存在意義を感じられない
  • 受け入れてくれる人が外にいる感覚
  • 承認欲求の充足

といった要因があります。

これはもちろん、許される行為ではありません。
しかし心理学的には、罪悪感よりも「逃げ」や「自己肯定感の補充」 が動機になることが多いのです。

一部のケースでは、「責められてばかり」の関係からの報復的浮気もあります。
「自分だって幸せになる権利がある」と歪んだ形で自己正当化してしまうのです。


妻の葛藤:「嫌いになれない」苦しさ

浮気を知った瞬間、ショックと怒りでいっぱいになります。
しかし不思議なことに、同時に「嫌いになれない」気持ちも湧いてきます。

これは心理学でいう アンビバレンス(両価感情) です。
一緒に笑った日、助けてくれた日、優しかった日…
それらの記憶は本物で、浮気の事実と同時に存在してしまうのです。

結果、心はこう揺れます。

  • 許せない。でも今すぐ離婚する勇気はない
  • 子どもにとっては父親だし…
  • 信じられないまま一緒にいるのもつらい

別れる?許す?揺れる自分への向き合い方

心理的に重要なのは、即答しないことです。
感情が強く揺れているときは、冷静な判断ができません。
専門的には、これは「感情的ハイジャック」と呼ばれる状態です。

選択肢は大きく3つです。

  1. 別れる:信頼の回復が不可能、または心身への影響が大きい場合。
  2. 条件付きで関係修復:再発防止策や夫婦カウンセリングを受ける。
  3. 一時的な距離を置く:実家や別居で心を整える。

どの道を選ぶにせよ、まずは自分の心と体を回復させることが優先です。


読者への問いかけ

あなたなら、許せますか?
浮気をされたら、即別れますか?
それとも、もう一度話し合いますか?

感情は白黒ではなく、グラデーションの中にあります。
「許せないのに、嫌いになれない」──それは弱さではなく、人間らしさです。


まとめ

  • 育児期はお互いの視野が狭まりやすい
  • 感謝されない状態が続くと、無力感が蓄積する
  • 浮気は承認欲求や逃避が動機になることが多い
  • 許す・別れるの判断は、感情が落ち着いてから

夫婦関係は、一度壊れかけても修復可能な場合があります。
ただし、そのためには相手の気持ちを理解する努力と同時に、
自分の心を守る努力も必要です。

あなたの幸せは、あなたが決めていい。
その一歩を踏み出す勇気を持てることが、何よりの回復の始まりです。

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